センターのいちおし
江戸の判じ絵 : これを判じてごろうじろ
2012.11.02
タイトル 江戸の判じ絵 : これを判じてごろうじろ
編著者名 岩崎均史著
出版社 小学館
出版年 2004
内容と紹介 区分:和図書/ID:000092638/所在:普通書架/請求記号:721.8/I

何が何だか分からなかった謎がいとも明快に解き明かされた時のあの喜び。出来のいいミステリを読むと、上手く騙される快感というものは確かにあるなとしみじみ痛感します。人間は謎かけ/謎解きのゲームが大好きなようです。今回お勧めする『江戸の判じ絵 : これを判じてごろうじろ』は江戸時代の人々が楽しんだ「判じ絵」という目で見る判じ物(クイズ)を集めたものです。判じ絵は「おもちゃ絵」の一種で、人々は判じ絵の謎解きゲームを単純に楽しんだり、遊びながら名所や宿場町の名前を学んだりと、子どもから大人まで江戸の庶民に広く親しまれていました。

さて、判じ絵では絵で示されている言葉を当てていくのですが、これがなかなか一筋縄ではいかない代物で、例えば頭の無い魚が逆さに描かれていたら「さかな」から「さ」を取った上で、さらにヨミを逆転して「かな」と読む…と言ったようなヒネリがそこかしこに加えてあります。さらに中には当時の人気役者の名前など、当時の人なら簡単に分かったであろう情報が無いと解けないものもあり。現代の私たちには結構な難問だったりします。しかし大きな謎ほど解けた時の喜びは大きいもの。江戸時代の人々が楽しんだクイズにあなたも挑戦してみませんか?
本書を楽しむコツは、判じ絵の隣のページに掲載されている解答に最初は目を向けないこと。つい目がそちらへ行きそうになりますが、そこはグっと堪えてください。先に解答編を見てしまうと謎解きの喜びは激減してしまいますから。

浮世絵版画としての判じ絵は、展覧会などで目にするような役者絵や美人大首絵のような美麗なものではなく簡素なものですが、庶民の娯楽という点では他のどんな浮世絵よりも浮世絵らしさを持つものだと言えるのではないでしょうか。そんな浮世絵の幅広さの一端を本書を通じて楽しんでいただければ幸いです。
リンクURL 江戸の判じ絵 : これを判じてごろうじろ