センターのいちおし
戦時下の青春 : 炎(コレクション戦争と文学)
2012.05.30
タイトル 戦時下の青春 : 炎(コレクション戦争と文学)
編著者名 中井英夫他著 ; 浅田次郎 [ほか] 編集委員
出版社 集英社
出版年 2012
内容と紹介 区分:和図書/ID:100134843/所在:普通書架/請求記号:918.6/CO/15

2011年夏より刊行が始まった、集英社の創業85周年記念企画「戦争と文学」コレクション。
今までの文学全集・選集のイメージとは違う“次世代的”編集・装丁が、本棚にてひときわ眼を惹くシリーズです。

エンターテイメント小説の「名手」作家の浅田次郎が編集委員、「目利き」書評家の北村次郎が編集協力に参加。日清・日露戦争から現在まで、「9.11」を経ての“世界初、戦後世代が選ぶ21世紀の戦争文学全集”として、多くの単行本未収録だった小説をはじめ、詩歌やノンフィクションまで、読みやすい中編・短編を中心に、テーマごとに集められています。
この巻「戦時下の青春」には、高畑勲のアニメーションの原作としても有名な野坂昭如の『火垂るの墓』や、妻子とともに津軽へ疎開する際のひとこまを描いた太宰治の『薄明』『たずねびと』の連作など、主に太平洋戦争末期、国内で非常時を生きる普通の若者、生活者の姿が描かれた作品が収められています。単なる「反戦」とも「戦争礼賛」とも、ひと括りにはできないありのままの若者の生活や心情がどの小説にも綴られ、現代の私たちにもリアルに響いてくることに驚かされます。
各巻に添えられた月報、この巻には小沢昭一の語る軍歌についての談話が掲載されており、こちらも読みごたえがあります。

装丁はクラフト・エヴィング商會。書家の華雪による巻ごとのテーマとなる漢字一文字が印象的にデザインされています。最後の刊行となる2013年1月、全巻揃って並んだ時に見えてくる背表紙のグラフィックデザインも、今から楽しみです。
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