センターのいちおし
くつやのねこ
2012.05.30
タイトル くつやのねこ
編著者名 いまいあやの作
出版社 BL出版
出版年 2010
内容と紹介 区分:和図書/ID:100131365/所在:普通書架/請求記号:726.5/IA

今回紹介する『くつやのねこ』は誰もが知っている民話「長靴をはいた猫」をシンプルな構成にアレンジした作品です。

この絵本で目を引かれるのは、水彩を主体に繊細な筆づかいと中間色の多い優しい色合いで丁寧に描かれた絵のやわらかさ、そして何より猫のかわいらしさ。それらがページ毎に1枚の独立した作品として見ることが出来そうなほどしっかりとした、しかし余計なものの一切無い構図の中に収められています。特に表紙にも使われている大きな靴のそばに佇む猫の絵は、額に入れて毎日眺めていたいほど。
他に印象に残る絵がたくさんあり、どの絵も魅力的。猫が魔物を食べた場面は、まっしろなページに小さな小さな靴とぽつぽつと血痕だけが残るお皿が描かれているという間接的な表現で、それまでのほのぼのとした絵とはまた違った印象を与えています。

いまいあやのさんの絵は、ふんわりとしているけれど確実に見る人の気持ちの中に残る、そんな絵です。出版された絵本はこの『くつやのねこ』を含め、ほとんどがボローニャ国際絵本原画展で入選した作品が後日出版されたもの。それだけ会場で見たいまいさんの絵本に心惹かれた人が多かったということでしょう。

しかも日本より先に海外で出版され、何カ国にも翻訳されてから日本語版が出たりしているということですから、その魅力はワールドワイド。かわいいもの好きに国境は無い! かわいいは正義! でもかわいいだけじゃない! そんないまいさんの絵本、ぜひ手にとってご覧ください。
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