センターのいちおし
鳥と卵と巣の大図鑑 : 世界655種
2014.09.29
タイトル 鳥と卵と巣の大図鑑 : 世界655種
編著者名 吉村卓三著 ; 鈴木まもる絵・構成
出版社 ブックマン社
出版年 2014.5
内容と紹介 2013年4月24日、イギリスの競売会社クリスティーズで、「エピオルニス」の巨大な卵の化石が競売にかけられ、約1000万円の高値で落札された事をご存知でしょうか。エピオルニスとは、その3メートルに及んだと推定される大きさ故に象鳥とも呼ばれたマダガスカル島の固有種である巨鳥のことです。17世紀に絶滅したためいまや見ることはかないませんが、史上最大の鳥と評されたその卵は高さ30.5センチ、直径22.9センチの大きさで人間の顔がすっぽり隠れてしまう程です。
さて、この『ぐりとぐら』(なかがわ りえこ著、おおむら ゆりこ絵、福音館書店 1967年)の大きな卵を彷彿とさせるエピオルニスの卵、実物大の写真でもあれば実感が伴うのにと考えていましたが、その期待に応えた本が出版されました。

本書は、動物学博士である吉村卓三が著作を、絵本作家でその緻密な画に定評のある鈴木まもるが絵と構成を担当し、国立科学博物館館長を務める林良博が監修した、世界の655種の鳥と卵と巣を基礎情報と共に紹介する図鑑です。
注目すべきは、様々に工夫の凝らされた巣の形状もさることながら、全く違う色や形をした数々の卵たち。エピオルニスの卵は実物大の大きさで精妙に描かれ、比較対象として世界最小の鳥マメハチドリの卵(長径1センチ弱)と並べられています。「すべてのデザインには意味がある」とはよく言われる言葉ですが、芸術作品のようにみえる卵も、鑑賞されるためにそうなったのではありません。自然界の過酷な生存競争の果てに辿りついた進化の形、知恵の結晶です。解説も併記されていますが、それぞれの鳥たちが、なぜこの形に進化していったのかを想像をしながらページをめくってみませんか。
リンクURL 鳥と卵と巣の大図鑑 : 世界655種